YouTubeマーケティング完全ガイド

YouTubeが発表している統計によると、動画コンテンツの検索、視聴、共有にYouTubeを利用している人の数はインターネット人口の約3分の1に相当する20億人以上に及ぶそうです。しかも、YouTubeのユーザーが実際に動画コンテンツを視聴している時間は1日あたり10億時間にも上ります。しかし、いくらユーザー数の規模が大きいとはいえ「なぜYouTubeなの？」と不思議に思う方もいらっしゃるでしょう。FacebookやInstagram、Snapchatの既存のアカウントに動画コンテンツを投稿すれば済むところを、わざわざYouTubeで自社のチャンネルを開設するのは何か理由があるはずです。その理由について、テクノロジーに詳しいビジネスライターのErin Griffith氏はこう説明します。「FacebookやSnapchatとの競争が激しくなっていてもYouTubeには大きなセールスポイントがある。それは、運営会社であるGoogleと同じように、検索語句の背後にあるユーザーの意図を理解できるという点である」

言い換えれば、YouTubeを利用するユーザーの多くは、料理のレシピやネクタイの結び方など、何か調べたいことがあってアクセスしているということです。その証拠に、Googleが2015年に公開した記事（英語）では、YouTubeでのハウツー（HowTo）動画の検索件数が毎年70％のペースで増加していると説明されていました。この記事の中で、著者は「オンラインで常につながっている状態が当たり前になったことで、私たちは知りたいことや行きたい場所、やりたいことや買いたいものが生まれた瞬間に、必要な答えが即座に手に入れられるのが当然だと感じるようになった」と説明しています。こうしたテクノロジーと消費者の行動の変化は企業にとって決して見過ごせないものです。

以上のような理由から、視聴者を獲得して満足度を向上させるうえでYouTubeが企業にとって信頼できる魅力的なプラットフォームであることは明らかです。しかしそこで問題になるのは、YouTubeを利用したマーケティングを始めるにはどうすればよいのか、そしてさらに重要と考えられるのはこのチャネルを拡大するにはどうすればよいのかということです。そこで、このガイドではYouTubeでの動画の投稿が企業にとってどれだけ役に立つかを理解していただくきっかけとして、YouTubeマーケティングのチャネル拡大に不可欠な「ブランディング」「コミュニティー」「見つけやすさ」「コンテンツ戦略」という4つの要素について詳しく解説します。内容の詰め込みすぎで理解を妨げることがないように学習内容を30日間のプランとして構成し、解説動画や実際の事例、週ごとの練習課題を交えつつ学習を進めていきます。